「化学教育ジャーナル (CEJ)」創刊号/採録番号1-8/1997年10月27日受理
URL = http://www.juen.ac.jp/scien/cssj/cejrnl.html


インターネット・ブラウザによる化学ビデオ教材の開発と試用

吉村 忠与志、岩崎 利史、青山 義弘
(福井工業高等専門学校、物質工学科、電子情報工学科)

1.はじめに
 全世界的にインターネット網が張り巡らされて、あらゆる分野において利用が推進されている。教育分野においても、いろいろな活用が試みられている。その中でもWWW(World Wide Web)によるインターネット・ホームページは、利用度が高く、HTML(Hyper Text Mark-up Language)で簡単に作成できることから、その普及には目覚ましいものがある。
 化学教育においても、インターネットを利用する方法が試みられ、本報告でその利用を検討した。本研究では、従来電子出版のできるソフトExpandBook Toolkit (version 1.5)を使って、物理化学実験の事前学習のためにビデオ画像を導入したCAL教材を開発して個々のコンピュータで活用してきた。特に、ビデオ画像を数分のインターバルの実験操作ごとにカットしメモリ上で軽くして、ビデオ教材を利用する利点をすでに報告した。今回は、それをHYMLファイル変換によるインターネット・ブラウザで利用の可能性について基礎的な検討をしたので報告する。

2.HTMLファイルの化学ビデオ教材の開発
 HTMLファイルの化学ビデオ教材を開発することにより、パソコンの機種の違いや、システムの方言による不稼働性のトラブルを一気に解決できる、互換性のある化学教材が開発できるメリットがある。そこで、ExpandBook Toolkitで開発した化学ビデオ教材をHTMLファイルに変換した。化学CAL教材は、事前学習のための物理化学実験のテーマであり、中和熱の測定、電池の起電力、電位差滴定、分配率の4つであり、現在 、物性定数の測定を作成中である。これらの化学ビデオ教材の開発は、これからどんどん推進されていくものと思われる。

3.イントラネット(学内)での利用
 HTMLファイルに変換した化学ビデオ教材をスタンドアロン・コンピュータ内で利用している限りにおいては、ビデオ画像ファイルの読み込みにはまったく問題なく、瞬時にページ読み込みが行われて学習者において違和感なく、学習が可能であった。しかし、HTMLファイルの化学ビデオ教材をクライアントとして利用した場合は、サーバーコンピュータからのビデオデータの取り込みに時間が数分間かかった。現有パソコン通信性能では、WWWサーバーからのビデオ画像のページ読み込み(HTML: embed Tag)には、かなりの無理があり、断念せざるを得なかった。今回は、ビデオ第一画面のカット・ペーストによる画像イメージ(HTML: image Tag)で最初学習を進める方法を検討し、学習画面の読み込み時間の短縮・即応という成果を得た。また、イントラネット(学内)での利用においては、全画面のビデオ画像の取り込みという時間を要せず、メモリ容量の大きいビデオ画像については学習者が学習に必要なビデオ画像だけを選択して読み込むことによる学習意欲の向上効果が認められ、有用な方法であった。

4.インターネット上でのWWW公開
 事前学習のための物理化学実験の4テーマ、中和熱の測定、電池の起電力、電位差滴定、分配率について、下記のWWWのURLで公開している。公開時間は、学校時間(am9:00〜pm6:00)で、土日祭日は公開していない。

URL http://bigjohn.ce.fukui-nct.ac.jp/butsuka/opening.html
E-mail address tadayosi@fukui-nct.ac.jp


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